フェルミ衛星によるGeVガンマ線観測

 

 

フェルミ・ガンマ線望遠鏡は日米欧の国際協力により開発されたガンマ線天文衛星です(左図)。 2008年に打ち上げられて以降、高エネルギーガンマ線の波長領域(20MeV~300GeV *)で全天サーベイ観測を続けています。 この衛星には、大面積ガンマ線望遠鏡(LAT)と呼ばれる主観測装置と副装置であるバースト監視装置(GBM)が搭載されています。 その結果、これまでに、パルサー・活動銀河核・ガンマ線バースト・超新星残骸等からのガンマ線を検出し、宇宙の高エネルギー現象を理解するのに重要な観測成果を上げています。 日本グループは、LATチームに参加し、広島大学、ISAS/JAXA、東京工業大学、早稲田大学、東京大学、名古屋大学、京都大学、そして我々茨城大学に所属する研究者が緊密に協力し、データ解析、バースト監視や望遠鏡の較正などに活躍しています。 最近の成果やプレス・リリース等、詳しくは、 日本フェルミ衛星グループのホームページを参照してください。 茨城大学では、超新星残骸(右図)や活動銀河核等の大規模な粒子加速が行われている天体を中心に研究を続けています。

 * 1MeV = 1メガエレクトロンボルト = 100万電子ボルト、1GeV = 1ギガエレクトロンボルト = 10億電子ボルト

 

2020年10月03日