研究室配属を希望される方へ


例年、12月に学部3年生向けの研究室配属のためのガイダンスを行っていますので、3年生の人で次年度に配属を希望する人はこのガイダンスに必ず参加してください(どうしても都合がつかない場合は訪問の前に事前に吉田・片桐いずれかにメールで連絡してください)。当研究グループ以外から大学院から当研究室を希望される方も、まずは吉田・片桐のいずれかにメールで連絡をしてください。

  • 吉田教員からのメッセージ

    宇宙のことを知るためには、物理の基本的な理解が必要だということを、卒業研究を通じて、経験して体得してもらえればと思っています。そのためには、ゼミや研究を進めるにあたっては、物理全般(力学、電磁気学、熱・統計力学、量子力学、相対性理論、流体力学、物理実験)に渡って、基本的なことをしっかり修得するように、集中してじっくり取り組んでほしいと思います。また、自分で何らかの答えを出すために、失敗を恐れず自分の頭を信じて、実験や測定をしてみたり、手計算したり、計算機も使ってみたりと、いろいろ試みてほしいと思います。そのようにして、周りの人たちと協力しながら、日々少しずつ研究を積み重ね、研究がどんなものかを経験して、今まで学んだ物理の活かし方が分かってくると、日々充実してくるのではないでしょうか。研究をやりながら、なぜという疑問が湧いたら、それが研究を進める原動力になってくれると思います。
     卒業研究の一年間は、それまで学んだ物理を総動員できる機会だと思いますし、未知のことへ漕ぎ出すきっかけを自分でつかむ機会でもあると思います。これまでばらばらの知識になっていたかもしれない物理の理解を深めながら、新しいことにも取り組めるきっかけになればとよいと思います。研究は、自ら興味をもって考えて、試行錯誤して工夫しながら研究を進める過程が、まずは重要です。どんな簡単と思えることでも、実際に自ら手を動かして研究を行うことで、はじめて物事の理解が深まります。文献を読んでいただけでは、本当は理解できていなかったことに気付くこともあるでしょう。自分で納得できるまで研究するという経験を、ぜひしてほしいと思います。あまりに難しく考えすぎても進まないでしょう。とにかく研究をやってみようという気持ちがまずは大切だと思います。もちろん、途中は山あり谷ありですので、それを乗り越える努力は必要です。でも、何か得たときの喜びは格別なものになると思います。

  • 片桐教員からのメッセージ

    研究や開発はこれまで皆さんが講義等を通して学んできたプロセスとは異なり、大抵の場合は答えや決まった方法がありません。このような場合に課題を解決するにはどうするか?課題解決のために文献を調べていくつもの方法を考えて適用してみることもあるでしょうし、今まで学んだことを用いて全く新しい方法を試してみることもあるでしょう。場合によっては、その方面の専門家に意見を聞いてみることさえあります。つまり、課題を今までになく真剣にじっくりと考え、能動的に動くことによって、課題解決の方法を自らの手で創造するしかないと思います。その方法がうまくいくとは限りませんが、創造した新たな方法がうまくいくととても楽しい、これが研究や開発の醍醐味ではないかと思います。宇宙観測かどうかということに関わらず「教員と共に」そのような創造をしてみたい人を特に募集します。このような答えのない問題に対して対応できる能力は、きっと社会に出た後でも強力な武器になると思います。将来、もし皆さんの中から新たな価値を創造することに「はまって」私達と一緒にガンマ線観測や検出器開発を楽しむ人がでてきたら、それはこの上ない喜びです。